例年、このヴェルデは、カベルネ・ソーヴィニヨン単一、もしくはメルローとのブレンドで構成されているボルドーブレンドです。しかしながら、フランス・ボルドーのワインとは、味わいも香りもまったく異なります。なぜならば、ここ日本の東北で仕立てる、東北ワインにほかならないからです。
歴史的な背景のあるフランス・ボルドー地区には、とても素晴らしいワインがたくさんあります。だからといって、私たちがそれを模倣することは、まったく意味がないと考えます。それは、気候・風土・土壌・歴史や文化のすべてが違うからです。
だからこそ、歴史ある素晴らしいボルドーに敬意を払い、日本、こと東北におけるカベルネやメルローのブレンドの表現方法を、栽培から醸造に至るまで模索し続けております。
一方で、日本では秋雨前線や台風の影響もあり、さらには追い打ちをかけるように、ここ数年の夏の猛暑も、晩熟のぶどうにとってはとても厳しいものです。
2023年も思うように生育が進まず、最後の収穫まで、十分な糖度や完熟には届きませんでした。それゆえ、醸造面では、ぶどうを少しだけ陰干しすることで糖度を上げようとしたのですが、正直なところ、力不足もあって、思ったようにうまくはいきませんでした。
毎年ぶどうは違えども、立ち止まることなく自己ベストを更新していけるように、常に邁進していく気持ちで仕込み続けています。しかし、自己ベストを更新できないことも少なからずあります。
そんなとき、何も言わなければそれまでですが、そこは自分に正直に生きたいという想いから、素直に伝えるべきことだと思うのです。
ですので、価格も昨年より1,000円ほど低めに設定させていただきました。決して欠陥がある、あるいは美味しくないということではございません。現在のアル・フィオーレのクオリティーよりは少し劣る、といった所感です。
ですので、カジュアルに、ネコシリーズのような感覚で楽しんでいただけましたら幸いです。